奈落にて
観てきました。
PUBLIC∴GARDEN!旗揚げ公演。
雨の日。千穐楽。
私が観られるのはこれ一回きり。
だから、本を引っ張り出してきて、読み返しました。原作。
サンモールスタジオはとても小さな空間で、その真ん中に傾斜のついたステージが一つ。
客席はそのステージを挟んでこっち側と向こう側。
なんだか彼岸と此岸のよう。
すごくシンプルな舞台装置は、真ん中にロウソクのような揺らぎのある照明一つ。
ものすごく久しぶりに、ストレートなお芝居を観ました。
もともと純文学は苦手。
お芝居も古典とか難しいものはほぼ観ません。最近は。*1
でも直前まで読んでいたせいか、ストーリーがはっきり伝わってきた感じ。
どう脚色するのか、と多少気負って観に行ったのに、するっと世界に入れたのが楽しかったです。
途中、絵師の娘が業火にまかれるシーンでの語り部である「私」と「作家(もしくは男)」がくるくる絡み合っていくのが、間近で見られて印象的でした。
二人がスイッチする時の目が、ぞくぞくするくらいの迫力で、特に幕開きと終盤の作家の目は「虚ろ」なのか「空ろ」なのか。
深い闇が見えた気がしました。
最前列ではなかったですが、何せ小さな空間。
演者さんの溜息の音まで聞こえる空間。
声・・・・というのはこのお芝居の中で、とても重要だったように思います。
何もない空間に情景を見せるのも声。
苦しみ、悲しみなどを表現するのも声。
特に娘役の福圓さんの声はすごかった。*2
あれはあの空間だからいいんだろうなぁ。
とても重たいし、暗いお話でしたけど、見終わった後「楽しかった」と思いました。
娯楽作品とは違う楽しさ。
PUBLIC∴GARDEN!面白い。
脚本、演出もほかの演者さんも、好きな感じだ。コレ。
でもなんといっても。
役者、米原幸佑の魅力をまた教えてくれたお芝居でした。
次も観たい!と思わせてくれる。
・・・ていうか、また観に行く(笑)
・・・・・感想?違うな(笑)
今週末はメサイア。
やっと観に行きます。←颯真が帰ってくる時点で、自分のメンタルを試されている感じ満載(^^;)
Gロッソで握手してきます。←そんな企画はないですよ?
ではまた。